ノウタスと桐蔭横浜大学宮坂力特任教授が、農業分野におけるペロブスカイト太陽電池の共同実証実験を開始

農業のIoTとデジタル化推進においては、農園の通信環境や電源の確保が課題となります。ノウタスはこれまでも衛星通信を用いた農園のブロードバンド化の実証実験を行うなど本分野に積極的に取り組んでいます。今回、農園の新たなエネルギーソリューションとしてペロブスカイト太陽電池の活用について、宮坂力特任教授と共同で実証実験を行います。

  • 宮坂特任教授、および研究成果概要

<宮坂 力氏 略歴>

1981年東京大学大学院工学系研究科修了(工学博士)。富士写真フイルム株式会社足柄研究所主任研究員を経て2001年より桐蔭横浜大学大学院工学研究科教授。2005年~2010年に東京大学大学院総合文化研究科教授を兼務。2004年にペクセル・テクノロジーズ株式会社を設立、代表取締役。2017年より桐蔭横浜大学特任教授。専門は光電気化学、有機系の光電変換技術、とくにペロブスカイト太陽電池の開発。受賞は、クラリベートアナリティクス引用栄誉賞(2017年)、加藤記念賞(2018年)、市村学術賞功績賞(2020年)、山崎貞一賞 (2020年)、英国RANK賞(2021年)など。

<研究成果概要>

2009年にペロブスカイト太陽電池の論文を発表。現在はペロブスカイトの化学組成を改良して効率22%以上の太陽電池を開発している。JAXAとの共同研究では、高高度気球用また宇宙衛星用の軽量薄膜ペロブスカイト太陽電池の耐久性評価と実証実験を進めている。軽量でフレキシブルな特徴をもつプラスチックフィルム型ペロブスカイト光発電素子の研究では世界最高に匹敵する効率21%を達成し(2020年)、屋内IoT用の発電素子としての応用が期待されている。

  • ノウタスのIoTの取り組み

ノウタスは果物狩りなどの観光農園を運営するための、予約受付、入場管理、商品説明、決済などの業務をスマホ上で一元的に管理することができるサービスを提供してます。 

リリース後、農業関係者だけでなく自治体などにも導入が進んでいますが、日本の国土の7割を占める山林地区での導入においては、電源、通信インフラの脆弱さが課題となっておりました。そこで、ノウタスは衛星通信による山林地区農園のネットワーク環境改善およびサービスの安定稼働について実証実験を行ってきました。

  •  実施概要 

ノウタスの協力農園(長野県須坂市)、農業機器メーカーのサポートのもと、来春からの実施に向けて準備を開始しています。

ファーストステップとして、鳥獣被害対策用の監視カメラや電気柵の電源として農園にペロブスカイト太陽電池を設置し、接続して動作検証を行う予定です。

提携農園の様子提携農園の様子

  •  期待される効果と展望

ペロブスカイト太陽電池は発電効率が高く、非常にフレキシブルなため、壁面に貼り付けたり立てた状態での発電も可能な技術です。これにより、豪雪地帯での発電制限課題にも寄与できると期待されてます。また電源工事にかかる費用が削減できるため、定期的な設置場所の変更が必要な鳥獣被害対策などでも非常に有用と考えられます。

実証実験が成功した場合、鳥獣の遠隔捕獲システム、ハウス栽培の気温管理など、農業に関わる多様な用途に広げていく計画です。

  •  コメント 

<ノウタス株式会社 代表取締役CEO 髙橋明久>

文化放送のラジオ番組を通じたゲスト交流をきっかけに、ノウタスの方向性に宮坂先生にも共感いただき、今回の共同実験に至りました。多様なステークホルダーと連携しながら、持続可能な家族農業を実現するための新しいステップを踏み出せることを楽しみにしています。

<桐蔭横浜大学 宮坂力 特任教授>

現在、大学キャンパスでの屋外設置試験と、ノウタスとの仕様調整を行っています。この共同研究が、農業の持続可能性と効率性を高める重要な一歩になると確信しています。

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