信濃毎日新聞 / りんご狩りDX

小規模農家も手軽に果物狩り スマホで実現 予約管理や決済可能なサービス、長野県長野市で体験会

IT企業のノウタス(東京)が提供「クダモノガリプラス」

 農業関連のデジタルサービスを手がけるノウタス(東京)は28日、果物狩りの予約管理や動画による収穫方法の説明、決済などをスマホ一つで行えるサービス「クダモノガリプラス」の体験会を長野県の長野市赤沼の果樹園で開いた。省力化によって小規模経営でも果物狩りを実施でき、余った時間で客とのコミュニケーションが深められる―とPR。来春にサービス提供を始めるという。  体験会はキタイチ果樹園で開催。参加者はスマホで「収穫開始」と記されたQRコードを読み取り、リンゴ狩りを始めた。リンゴの木につるされたQRコードを読み取ると、果樹園を経営する北沢一樹さん(31)がおいしいリンゴの見分け方、収穫のこつを解説する動画などが見られる。参加した横浜市の守矢雄治さん(44)は動画を参考にしつつ、時折北沢さんと談笑しながらリンゴを選んでいった。  「観光農園をやりたい農家はいるが、手間がかかり大変で、ハードルが高い」と話すのは、実家が熊本県のイチゴ農家という同社社員の松田祐輔さん(38)。動画は園ごとに作り、北沢さんもスマホで自撮りした。同社は、農家の高齢化が進む中で、摘果などのやり方を示した動画を用意すれば、外部から人手を集めて作業する場合にも使えるとしている。  北沢さんは2019年の台風19号災害で被災後、新たな販路開拓のためSNS(交流サイト)での発信を強化。「家族経営で、これまで果物狩りはやりたくても難しかった。お客さんと話す時間を多く取れればファンづくりにもつながる」と話していた。

信濃毎日新聞 2022/11/29

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