ノウタスと林ぶどう研究所のパートナーシップにより実現。「ノウタスぶどうEXPO」イベントで初公開
ノウタス株式会社(代表取締役会長:髙橋明久)は、株式会社林ぶどう研究所(所長:林慎悟)とぶどう品種改良に関するパートナーシップを締結し、新品種「パープルM」のプロトタイプが完成したことをお知らせいたします。また、「パープルM」は大阪・関西万博内「HASSHOKU」で開催されたイベント「ノウタスぶどうEXPO」で初公開いたしました。
新品種「パープルM(プロトタイプ)」
「パープルM」プロジェクトは、プロジェクト発起人の現取締役、村上信五が掲げた「パープルMという名前の新品種をつくろう」という挑戦から始まりました。発表直後から、林慎悟氏は「パープルM」に深い関心を寄せ、独自に研究を進めてくださっていました。その後林氏とパートナーシップを締結。今回完成したプロトタイプは、紫ぶどうの「ブラジル」と味や食感の良い欧州系品種を掛け合わせて誕生したものです。

狙いと背景
近年は大粒ぶどうの人気が高まっていますが、一方で小粒ぶどうには「食べやすさ」や「親しみやすさ」という独自の魅力があります。ノウタスの農園がある大阪は、かつてデラウェアの名産地として知られ、多くの人々が小粒ぶどうに親しんできました。しかし、大粒化が進むほど栽培の難易度は上がり、果実割れのリスクも増えます。その結果、ぶどう栽培は“玄人の農業”となりつつあります。
ノウタスが目指すのは「みんなが関われる農業」。だからこそ小粒ぶどうの価値を再発見し、農家が「もう一度作りたい」と思える品種づくりに挑戦しています。林氏とはこうしたビジョンを何度も議論し、深い共感をいただきました。さらにノウタス代表自ら岡山の林ぶどう研究所で育種技術を学ぶ中で信頼関係を築き、共に「パープルM」を育てていくことになりました。
今後の展望
「パープルM」は、糖度や粒の大きさを追求した華やかさこそないかもしれませんが、なつかしさやあたたかさの中に、少しの新しさと未来を感じられるぶどうとして育てていきたいと考えています。加えて、林氏と協力しながら独自の流通システムの構築にも取り組んでいきます。
3年前、「大阪・関西万博でお披露目できたらいいね」と語り合った夢は、今回なんとか実現することができました。ただし、本格的な量産にはまだこれから数年を要する見込みです。消費者の皆さまのお手元に届くのはもう少し先になりますが、ぜひ温かい応援をいただければ幸いです。